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通販型自動車保険が安いことは一般的に知られていますが、なぜ安いのかについてはあまり知られていないかもしれません。
若干安いのではなく半額近く安い理由について書いてみたいと思います。
実は通販型自動車保険が安い理由を書くと、結果的に「代理店型が高い理由」を書いてしまう事になります。
別に代理店を辞めて代理店に恨みがあるわけではありません。
真実をありのままに書いていこうと思っています。
通販型自動車保険が安い理由
1.代理店手数料が必要ないため
一番わかりやすい理由がこれでしょう。代理店が保険会社の社員の代わりに営業から集金までの業務を行う代わりに保険会社から手数料をもらっています。
私が保険会社に入社した約20年前は、自動車保険の代理店手数料は平均で20%ほどありました。
10万円の自動車保険契約をもらえれば手数料として2万円貰えた計算です。
ですから当時は、「自動車保険で5000万円契約を集めれば年収1000万ですよ」なんて口説き文句で大量に代理店を募集していました。
しかし、その後の環境悪化に伴い代理店手数料は下がり続けています。
近年の自動車保険に対する代理店手数料の平均は15%前後になっています。
価格競争が代理店にしわ寄せとなっている形ですが、そうはいっても、この時点で通販型は15%安くなります。
2.保険会社の人件費が高い
日本の大手保険会社の人件費は非常に高いです。
私が入社したころは常に就職人気ランキング上位に入っていました。
実際の例でいうと、早い人では30代前半で地方の支社長になります。その時点で年収は余裕で1000万を超えてきます。
合併で色々厳しくなったようですが、現在でも平均給与は高いままです。
本社ビルも一等地にすごいビルが建っていますよね。
もちろん給与が高くないと優秀な人材は集まりませんから、高いことが悪いわけではありません。
ただし、結果として保険料が高くなってしまう原因となっていることは事実です。
3.美味しいところを通販型自動車保険が奪っているため
人件費と代理店手数料だけで、半額までの違いは出ません。もう一つ理由があります。
それは、「利益の出る契約者に絞って募集しているため」です。
簡単に言いますと、「事故の多い人」や「事故率が高い免許取りたての若い人」の契約を積極的に募集していない、またはそれらの人の保険料を割高にしているのです。
実は自動車保険においては、契約を受ければ受けるほど赤字になる契約者層が居ます。
例えば18歳の自動車保険契約は毎年確実に赤字です。
ここで、疑問に思う方も居るでしょう。
損をするなら契約を受けなければいいじゃない?
しかし、そう簡単でもないのです。
例えば、18歳の子でも利益の出るように保険料設計をしたとします。
そうした場合恐らく、新車でスポーツカーなどを購入した場合の保険料は年間100万円近くなるでしょう。
契約を受けない場合も同じように、無保険になるしかありません。
保険とは単純に利益を追い求めるだけではなく、社会的に責任を負っています。
当然上記のような無保険が増える対応をした場合、金融庁も黙っていないでしょう。
国内大手保険会社はこのような、見えない規制に縛られているのです。
「利益の出やすい40代、50代の保険料を高くして調整する」
つまり、若い人も契約しやすいように、保険料の差があまり大きくならないように調整しているわけです。
それに対し、外資系を中心とした通販型自動車保険は「リスク細分型」と称し、利益が取れる年代に狙い撃ちをしてきました。
また、事故率が高い人(保険の等級が割増の人)の契約を断っています。
赤字リスクの契約者を排除できるわけですから、当然一般契約者の保険料は安くなるわけです。
通販型自動車保険が安い理由 まとめ
今回は通販型が安い理由をかなり突っ込んで書いてみました。
色々な理由がありますが、保険業界にいると「外資系通販は美味しいところ取りでずるい」と感じている人が多くいます。
しかし、あくまで契約者の立場で考えた場合、「安かろう悪かろう」で無いのであれば安い方が良いに決まっています。
通販型にも金融庁の指導などが入り、保険料が高くなるのであればともかく、現状では通販型の安さはメリットでしかありません。
あえて贅沢品の代理店型自動車保険を選ぶ理由は、実はあまりないのです。
>>通販型と代理店型の違い