【PR】
「今まで事故なんて起こしたことないのに、去年より保険料が高くなってるんだけど・・・」
無事故割引制度があるため、毎年保険料は安くなっていくイメージだと思います。
しかし、無事故にもかかわらず、前年より保険料が高くなってしまうケースも実はあります。
今回は、前年無事故なのに更新保険料が上がってしまう理由について書いてみようと思います。
前年より保険料が高くなるケース① 型式別料率クラスの変動
自動車保険料を決定する際に、使用されているのが型式別料率クラスです。
車を型式別に分類し、同じ型式の車の事故率などによって1~9の数字を振り当てます。
その数字によって最大4.3倍保険料が変わります。
そしてこの数字は毎年更新されます。
簡単に説明すると
「今年は、型式HC26のセレナの事故が多くて車両保険の支払いがとても多かったから、車両クラスの数字を3から来年は5に変えよう」
こんな感じで、車両保険だけでなく、「対人・対物・傷害」もそれぞれの支払い状況に応じて数字が振り当てられるのです。
つまり、事故が多い車ほど数字が高く保険料が高い傾向になります。
そのため、ファミリーカーや小型車の数字は低く、スポーツカーの数字は高いことが多いのです。
数字の1と数字の9では、保険料が4.3倍も違うので、この数字の変動によって保険料が高くなってしまうことが起こりえます。
特に割引等級が最高の人は、保険料の割引が進まないため、料率クラスの変動の影響をもろに受けてしまいます。
しかし、この変動は同じ型式の車全体の損害率によるため、個人ではどうしようもありません。
高くなる時もあるし、安くなる時もあると割り切るしかないでしょう。
ちなみに、型式別料率クラスは軽自動車には適用されていません。 ですから、軽自動車の保険料は基本的にはどのタイプの軽自動車を選んでも同じになっています。
※2018年から軽自動車にも型式別料率クラスが導入される予定になっています。
(軽自動車の保険料が上がるって本当?2018年に型式別料率クラス導入へ)
どの様な車の料率クラスが高いかなど、詳しい内容は以下の記事を参考にしてください。※参考(自動車保険の車両料率クラスとは?車によって保険料が4.3倍も違う!)
前年より保険料が高くなるケース② 記名被保険者の年齢が上がった
一昔前の自動車保険は、例えば年齢条件を30歳以上にしてある場合、その後はいくつになっても保険料は変わらなかったのですが、リスク細分型自動車保険になり、被保険者の年齢が60歳を過ぎるなどすると逆に保険料が上がるケースが出てきました。
59歳だった人が、60歳になり同じ条件で自動車保険を継続すると保険料が上がっている場合があります。
近年高齢者の事故が社会問題になっているので、今後も高齢者の保険料は改定が続くでしょう。
前年より保険料が高くなるケース③ 保険料全体の改定
損害保険業界全体として、保険料の見直しを行うことがあります。もちろん必ず高くなるわけではなく、保険料が全体的に安く改定されることもあります。
近年、若い人の車離れにより、若年者の事故が減り、逆に高齢者の事故が増えています。20年前とは、保険金の支払いの内容は大幅に変わっています。
また、急速に進化している自動運転技術などもあり保険料改定のスピードは上がっていくと思います。
自動運転が普及すればほとんどの事故が無くなるとの説もありますから、そもそも50年後に自動車保険が存在するかどうかさえ分からないですね。
自動車保険が去年より高い?無事故でも保険料が上がる場合とは まとめ
今回は、更新時に保険料が高くなってしまう理由について書いてみました。
私が代理店時代に最も困るのが、この「無事故なのに保険料が高くなる」更新です。
ただでさえ、通販型が安いと聞いている人が多くなってきている中、逆に保険料が高くなるのは、どんな理由があったとしてもかなり厳しかったですね。
「料率クラス制度によって、お客様と同じ車種の事故が多かったので・・」などと説明しても、「他人の事故なんて知るか!」と言われてしまって終わりです(笑)
実際、更新時に無事故なのに保険料が高くなる人は、一定割合で通販型自動車保険に移ってしまいました。
通販型に変えたかったけど、断りにくかった人がちょうど良いチャンスだと考えただけかもしれませんね。
もちろん、通販型自動車保険も型式別料率クラスは同じように採用しています。
通販型自動車保険の場合、新規契約割引で1万円割引などしているところもあるので、継続すると2年目は1年目より高くなってしまうところもあります。
そのため、毎年一括見積もりを利用して、最安値の保険会社を渡り歩いている人もいるようです。
ちょっと、面倒にも感じますが非常に賢いやり方といえるでしょう。