「子供が車のドアに指を挟んでしまった!」
今回は人身傷害保険について解説していこうと思います。

補償内容を理解していないため、保険金請求をしないままにしてしまうケースも多いです。
人身傷害の基本は理解しておきましょう。
目次
人身傷害保険ってなに?

人身傷害保険は過失割合にかかわらず、自動車事故によるケガの治療費の実費や、働けない間の収入、精神的損害を補償します。
「過失割合に関係なく実費が受け取れる」ことが、人身傷害保険の特徴です。
人身傷害保険が発売されるまでは、以下のような問題がありました。
「出会いがしらの事故を起こして治療費が100万円以上必要だ。」
「恐らく過失割合は半分くらいになりそうだけど、それが決定するまで相手から治療費がもらえない・・・」
人身傷害が発売されてからは
「交差点の事故で、大ケガをしてしまった。治療費は300万以上必要だな」
「相手との示談交渉は長くなりそうだけど、とりあえず治療費はすべて人身傷害から受け取れるから示談を急ぐ必要もないな」
まとめると以下になります。
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自分が悪いかどうか関係なく、治療費以外の慰謝料や休業などの損害も含めて、示談解決前に受け取れる。
このように、人身傷害保険を付けていれば、自分のケガで困ることは無いのです。
ある意味画期的な商品でした。
人身傷害保険は2タイプ

人身傷害保険には二つのタイプがあります。
1.一般型
契約自動車搭乗中の事故の加え、家族が歩行中や契約自動車以外の車に搭乗中に起きた自動車事故も補償します。
・記名被保険者の配偶者
・記名被保険者またはその配偶者の同居の親族
・記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子
2.搭乗中のみ補償
契約自動車搭乗中の事故のみ補償されます。
※注意
自動車を2台所有している場合、一般型で2台加入してしまうと、補償が重複してしまいます。必ず2台目は「搭乗中のみ補償」にしておきましょう。
人身傷害保険支払い対象になる例

人身傷害保険では、運航に起因する事故が対象になります。「運行に起因」と言われても分かりにくいと思いますので、「うっかり請求漏れ」してしまいそうな事故例をまとめてみました。
①車から降りるときに誤ってドアに指を挟んでしまった。
冒頭の事故例ですね。このようなケースは、自動車自体に事故が起きていないため、人身傷害で対応できると思わない人が多いですが、これは支払い対象になります。
もちろん、乗り込むときに挟んでも対象です。車に乗って降りるまでは「運行中」と解釈されます。
②車から降りるときに滑って転倒
これも、同じ理由で「運行中」になります。 当然人身傷害で対応できるので、忘れずに保険金請求しましょう。
③車が故障して発煙筒を焚こうとしているときに他の車と接触
かなり特殊なケースですが、このような緊急措置も「運行中」とみなされます。
人身傷害保険支払い対象にならない例

荷物の積み下ろしの際にケガをした
降車中は対象になりますが、荷物の積み下ろしに関しては「運行中」とはみなされないため、対象外となります。
タイヤ交換など、車の修理中の事故
車のメンテナンス的な作業に関しても「運行中」とはみなされません。
飲酒運転中の事故
飲酒運転は、人身傷害では対象外になります。ただし対象外になるのは運転者本人のみです。
その他の搭乗者に関しては補償されます。
人身傷害保険 まとめ
人身傷害保険について、解説してみました。
自動車保険の中でも、非常に使い勝手の良い保険の一つですね。
この保険が発売されたことにより、「搭乗者傷害保険」は正直必要なくなりました。
もちろん、今でも両方付ける事は可能ですが、人身傷害だけで十分でしょう。
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ちなみに、「人身傷害保険」のみを保険金請求しても「ノーカウント事故」として扱われますから、翌年の割引等級は進みます。
保険料を気にすることなく請求しましょう。
傷害保険の請求漏れは意外と多いので、家族が何かケガをしたら、自動車保険やその他傷害保険(クレジットカードなどもあります)に、対象になるか確認すると良いと思います。


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