「日常・レジャー使用で自動車保険を契約しているけど、電車が止まって急きょ車通勤をしていたら事故を起こしてしまった!」
今回は、自動車保険の使用目的についてです。

使用目的の選び方や、それによって保険料がどの位変わるのかなど、詳しく解説していきます。
自動車保険使用目的の選び方
最初に、自分がどの使用目的にあたるのか、以下のフローで確認してください。
※参照(大人の自動車保険)
「年間を通じて月15日以上」が基準になっています。
冒頭のケースでは、
「たまたま、通勤で車を使った際に起きた事故なので、日常・レジャーで契約していても問題ありません」
保険料ですが
↓
通勤・通学使用
↓
業務使用(保険料が高い)
この順番で高くなっていきます。無駄な保険料を払わないように、自分の使用目的区分をしっかり確認しましょう。
※注意
最寄り駅までの送迎も、月15日以上であれば「通勤・通学」とする保険会社もあります。必ず自分の保険会社の条件を確認しましょう。
ポイント
たまたま違う「使用目的」で使っても、問題なし
ただし、継続的に使用目的が変わった場合は必ず通知しましょう。
使用目的でどのくらい保険料が変わるの?

実際に見積もりで差額を調べてみました。
(日産セレナ 一般車両保険で試算)
「通勤・通学」 46,100円
「業務使用」 49,030円
「日常・レジャー」と「業務使用」では7,810円の差が出ました。
ポイント
私が保険会社に入社した当時は、使用目的という項目はありませんでした。
これらの使用目的別保険料が出来た経緯は「年間走行距離の差」です。レジャー使用より毎日業務で使用する人の方が、「走る距離が多い=事故のリスクが高い」と保険会社が判断しているのです。
使用目的が変わったら必ず通知が必要
「毎日通勤で使うようになったけど、保険料が高くなりそうだから通知するのをやめよう。」
このような状態を、「通知義務違反」と呼びます。
「契約期間中の危険の増加」は保険会社に通知する義務があります。これを怠ると通知義務違反として保険金が支払われない可能性があります。
約款には通知義務違反として、以下のような内容が書かれています。
ポイント
危険度アップの通知義務は必ず行おう
私が保険会社にいたころは、こういったケースは差額の保険料を追徴するだけで、基本的には保険を支払っていましたが、保険会社によっても対応は違いますし、「約款に書いてある通り払いません」と言われてしまったらどうにもならないので、きちんと通知しておきましょう。
「通勤・通学」から「日常・レジャー」変わったら?
このケースでは、「通勤・通学」の使用目的に「日常・レジャー」の危険度が含まれていますから、「契約期間中の危険の増加」には当たりません。
よって、通知義務違反にはならないのですが、通知することによって保険料が戻ってくることもあるので、通知変更しておきましょう。
ポイント
定年退職して、通勤からレジャー使用に変わったのにそのまま継続していないかチェック
使用目的を変えることにより、保険料を安くすることが出来ます。
契約時に使用目的を偽っていたらどうなる?
契約時に保険料を安くするために、使用目的を偽って申告した場合ですが
「告知義務違反」となります。
「通知義務違反」はうっかり連絡を忘れてしまうケースもあり得ますが、告知義務違反は最初から偽っているので、厳しい対応が取られるケースが多いです。
保険約款上は「告知義務違反」に該当すると、保険金が支払われなかったり、契約自体を解除されたりします。
ポイント
告知義務違反は保険が支払われない可能性が高いので、契約時には正しい使用目的を選ぼう。
自動車保険の使用目的を解説 まとめ
・使用目的が変わった場合は、必ず保険会社に通知を
・契約時に使用目的を偽ると、保険金がおりないケースも
※保険会社によっては、使用用途区分が、業務使用とその他の二つのみのケースもあります。その他細かい条件が各社異なることもあるので、自分が加入している自動車保険で確認しておきましょう。

